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ひのきとひなげし一覧

ひのきとひなげし1
ひなげしはみんなまっ赤に燃えあがり、めいめい風にぐらぐらゆれて、息もつけないやうでした。そのひなげしのうしろの方で、やっぱり風に髪もからだも、いちめんもまれて立ちながら若いひのきが云ひました。 「おまへたちはみんなまっ赤な帆船〔ぶね〕でね、いまがあらしのとこなんだ」 「いやあだ、あたしら、そんな帆船

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ひのきとひなげし2
「あら、いくらスターでなくってもあなたの位立派ならもうそれだけで沢山だわ。」 「うそうそ。とてもつまんない。そりゃあたしいくらかあなたよりあたしの方がいゝわねえ。わたしもやっぱりさう思ってよ。けどテクラさんどうでせう。まるで及びもつかないわ。青いチョッキの虻さんでも黄のだんだらの蜂めまでみなまっさき

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ひのきとひなげし3
「あ、これは。えゝ、一寸おたづねいたしますが、美容院はどちらでせうか。」 「さあ、あいにくとさういふところ存じませんでございます。一体それがこの近所にでもございませうか。」 「それはもちろん。現に私のこのむすめなど、前は尖ったおかしなもんでずゐぶん心配しましたがかれこれ三度助手のお方に来ていたゞいて

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ひのきとひなげし4
「あの、ひなげしは手前どもでございます。どなたでいらっしゃいますか。」 「さう、わしは先刻伯爵からご言伝になった医者ですがね。」 「それは失礼いたしました。椅子もございませんがまあどうぞこちらへ。そして私共は立派になれませうか。」 「なりますね。まあ三服でちょっとさっきのむすめぐらゐといふところ。し

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ひのきとひなげし5
「さうぢゃあないて。おまへたちが青いけし坊主のまんまでがりがり食はれてしまったらもう来年はこゝへは草が生えるだけ、それに第一スターになりたいなんておまへたち、スターて何だか知りもしない癖に。スターというのはな、本統は天井のお星さまのことなんだ。そらあすこへもうお出になってゐる。もすこしたてばそらいち

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カテゴリー
更新履歴
ひのきとひなげし5
(2009年3月10日)
ひのきとひなげし4
(2009年3月10日)
ひのきとひなげし3
(2009年3月10日)
ひのきとひなげし2
(2009年3月10日)
ひのきとひなげし1
(2009年3月10日)